地鳴き/山人
 
が出やすいよう加工した刃を使う。切れ味は抜群だが、石を何度か叩くたびに七ミリ棒ヤスリで研磨しなければならない。その作業に一〇分は掛かるから逐次三〇分近く休むことになる。
 次は、一時間二〇分刈って休むこととした。日差しが射す場所がかなりあり、かなり疲労していた。暑さが身に堪えはじめてきたので、胸や上腕にキンカンを塗布する。これによりいくぶん体温が下がる気がするのだ。
 草は今のところ多くない。シダ類の柔らかいものがあちこちに点在し、ときおり目の前に小枝などが邪魔をするが、それをカットしたりするのだ。細かい、ちまちまとした除草を延々と繰り返すこととなる。そして、なにしろ足場が悪い。平らな所をぼん
[次のページ]
戻る   Point(6)