それは一瞬の淀み/ゆるこ
 
細く、ほそく
こまぎれになった星屑の

言葉を発する前の かなしみに

溺れた夜の むせかえる
せいし のかおりに

顔を 埋めながら

わたしの夜を 越えてゆく


ひたすらに、只、ひたすらに

漕ぎだしたボートを 壊さぬように

ころしてしまった 幾何のたましいのかけらを
宙に返し、供養する


転がり続けた 止めることのない衝動と

繰り返される 地獄のような
日々を

いとおしく思えるまで 続いてゆく


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