エアリアル闊歩/あらい
たらいい、
鬼のような顔をした妄執だけが確かに愛おしくてねえ
しかし絡まる縁は確かにこの夜を形成する。
誰も知らない未来に向かって幸せになれるのか
過去を持ちて此処に生まれ、何処からか吹いた風は
静かに騙り出す。
(薬莢を咥えて土葬に召されたい)
海のような大男に いだかれて 今、一睡《ねむ》る月に
朝には 変わり果てた、
(私が脱ぎ捨てられ)
残高不足で拘束されているとしても、好かれているとしって
安っぽい愛しかしない甘ったるいフガシそのもので
摩耗する ベットから逆さまの星々を仰ぎ
あゝ 赤みを刺す前に、
白いカーテンをもひらめかせる。
ガラスのパズルの欠片に映り込み
とり残された私が、
あなたの硝瞳には映らないから
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