fin/あらい
 
廃石を象る人魚の軌跡は鎮む
  泪ともに 縷々 瞬いている水葬。
    したたかに川面 揺蕩う贋作のひと、
    忘れ形見の星屑 又は身違えた、    とうぜんの糞か
これは共にあなたに在りたいと、限りなく叫びたい
  嘔吐いた綻びに華美に這え、あなたの背に刺さった翼に充ちる
    聲をなくした愛があぶくとなって忘れ得ぬ後悔を纏わせて
       胤が絡んでいる : だのに花は咲かぬ
   多勢の愛を貪り、己が浸蝕され腐り落ち、春に栄えては
                    ヒトでは / ナクなる
弔いの月光花。          もう賽の河原と知って祖の陽、

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