空の観想/道草次郎
 

足の裏がほてる
太股のやんわりしたあたり
それを ぴたりとくっつけてみる
気持ちがいい
熱が からだのなかで
つたわるように
青空を
うつってゆく

キッチンから
板チョコが銀紙ごと
パキッ と折られる音がする
舌がスイーツを
あいするのうれしい
わすれて ゆくこと
雲が 空にとろけてゆくことを
ずっと
考えていた




戻る   Point(1)