未日記/道草次郎
 
だと本気で思ったものだ。おかしくないのは、まあ待合室の観葉植物ぐらいなものだった。受付の女達はたいていおしゃべりで、愛想が悪く、いつも諦めていて、土曜日が来るのが待ち遠しすぎて却って仕事に打ち込んでいるかのように見える程だった。熱帯魚の大きな水槽だけはなぜかいつも完璧なる正常さを保っていた。入口の回転ドアがまわり悩める人たちを招き入れるたび、クマノミというカラフルな魚が偽物の水草のそばで忙しなく動いていた。


とにかく話は最近のこの生活の乱雑についてだ。ぼくはたしかに元々大雑把でいい加減な性格だったかもしれないが、どうやらその傾向は歳を経るごとにより際立ってきたのかもしれない。それは、なん
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