境地/
道草次郎
「青森挽歌」
を読むと
もう いいんじゃ
ないかと思えてくる
生活へ すすんでも
かまわない
のだと
かんじる
詩の
気恥しさや
柵 を
のりこえる
その
きせつ
だ
ガソリンを 入れて
新しい
町へ
そして
祈りの アパート に
星はめぐり 星はめぐり
夜はまわる 夜は まわる ま わる 廻る
一人称を
やっと 脱げた
遅れてきた男
は
窓に
空気みたいな
わき ばらを
静に
もたげる だろう
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