信じられないこと/道草次郎
 
信じられないことだ
起こり得たことのほとんど何もかもが



鏡に映った顔。実在するとされる像。わたし。そうだよ、わたしだよ YES

この信じられない瞬間に立ち会っているのは、他でもない、わたし、それは一つの招かれた事態に過ぎない。言葉をみつけ、嵌めてみる。ピタっ。
それはどんな言葉でも構わない。うまくおさまれば良いというだけ。


雪のイメージ。
窓の外、夜通し降る雪のイメージ。聴こえない堆積。そのイメージが他の何ものよりもそれに近い。

そのイメージを遺して、この場を去ることとする。


窓外の雪
しんしん



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