冬の花/池田伊万里@言葉のリハビリ中
 
愛しているという確かな言葉より
何も言えずにいるあなたの眼差しがほしい
過ちを犯すのは
そんなにもいけないことでしょうか
涙を見せぬ私の泣き顔に
どうか気づかないでいてください

悲しいことも
悔しいことも
生きているなら当たり前のことで
負けるわけにはいかないと噛みしめた唇に滲んだ
赤い血の味だけが真実なのです

ああ 時が移ろうほどに
昨日が遠くなっていくのはなぜ
幸せを幸せとは言えないならば
こごえる季節にこそ花は咲く

明日旅立つその前に
私のことは忘れてください
寂しさと惨めさとほんの少しのぬくもり
芝居だとは気づいていても
それの何がいけなかったのでしょう





愛しているという確かな言葉より
許しを乞わないあなたの我慢に触れたい
生きている限り春は来ぬとしても
ここで今 冬の花を咲かすのです




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