玄関の靴/佐白光
 

 無造作に置かれている靴

 気に留めることもない

 朝の出勤の時

 靴ベラを用意

 行ってきます

 繰り返される日々

 奥さんが友人と温泉旅行

 次の朝私にとっての事件が起きました

 玄関の違和感 

 靴ベラを持った時の違和感を超えた衝撃

 靴の向きが脱ぎ捨てたままなのである

 毎朝 出かける前に向きを揃えてくれる人がいる

 なにごともなく過ぎて行く日々の中には

 必ず誰かのやさしさと思いやりがある

 感じたい感じられる人になりたい

 ありがとうの言葉を発して

 

 
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