ブルース・ブラザース、日本へゆく第一章 8/ジム・プリマス
 

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 さて、いつも以上にのんびりと時間をかけて路地を抜けて、シカゴ・エキスプレスの前にたどり着くと、ちょうど九時の開店時間だった。開店するまで仏頂面して待たされるはエルウッドも嫌だったから、機嫌も良くなるというものだ。
エルウッドがドアを開けると、今日は早番のデーゥィがカウンターを拭き掃除しているところだった。
「やあ、デーゥィ、おはよう。朝から感心だね。」上機嫌でエルウッドがデーゥィに声をか
けると興味深深という感じで、彼女はエルウッドに話しかけてきた。
「おはよう。ご機嫌ねエルウッド。昨日といい、今日といい。何かいいことでもあったの?」ちょっと困惑しながらエルウッドは答える。

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