新盆/ゆるこ
 


短い髪の毛を揺らして歩くセーラー服
単調な音を鳴らすしまむらのスニーカー

畦道の傍らの、コンクリートに転がった
蚯蚓の焼き尽くされた死体が
まだら模様に広がる夏

自転車の回転音に 時折
吃音のように挟まれる不協和音と

興奮した呼吸音が混ざりあい
揺れる帰路を穏やかなものにしてゆく



青い

ただひたすらに青い夕暮れ




水分を孕んだ空気が空から降りて
空っぽの胸を苦しくさせる
ビー玉みたいな瞳 鼻をつく野焼きの香り

一面の、広い広い茶畑と
茶摘みをしている同級生のお婆さん達は
手拭いを掴み 空気に溶かしていく
簡単な
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