花の周り/万願寺
いつか夢みたいなすべての願いがかなえられた世界がきて、あなたはたちまち涙なんて出なくなる。そう言い切れればどんなに楽か、っておまえそれを躊躇してる時点で誠実じゃねえよ。言い切ってやれよ。言葉は呪いだよ。絶対にしあわせになれるからね、っていうのは、無責任な信仰ではなくて、絶対的な決定の言葉だよ。言われた側はいやがおうでも励まされるしかない。それが理解できないのなら、あなたはほんの三下ってこと。理解できまして?なんて、意地悪だって言いたくなるぜ。ばかばかしい場所にばかばかしい足跡を残して、笑われてあざけられて、たまに応援されて、そんなことってほんとにばかばかしい。でも無意味ではないんだよ、あなたのした事の全てに意味が有ります。あなたはあなたを生かすためにすべて常に最善の行動を取っている。そのことだけは忘れてくれるな。あなたの周りは蜂であふれてる。あなたの種を運ぶための駒たちのこと、あなたはいちいち感知しなくていいのです。行ってください、次の花まで。
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