エゴイズムを超えるために書かねばならなかった詩/道草次郎
前は見出すかもしれない
しかしそういうものは見出されないかもしれない
ただお前はその通り単純に読むかもしれない
ここに記すことは
言わば不幸の良い見本で、注意深く退けられて然るべきものかもしれない
その可能性のほうが高いのであるが
お前はお前を培ってきたすべてを以てここに記された事を否定したらいいお前がそう望むならそれは素晴らしいことだ
お前が見出そうが、否定しようが世界の美しさには変わりはない
世界は美しい
もう一度言うよ
世界は美しい
お前は、絶対にわたしを許さなくていい
お前は、お前の自由にわたしを断じ、取引し、和解すらして構わないのだ
戻る 編 削 Point(4)