落ちてきて流れてゆく/まいこプラズマ
 
通りすがり
とある中学校のフェンス越し

昨日からの雨で校庭は
ぬかるんだり
小さな川が流れたり

片隅に植えられた
紫陽花の葉っぱの上では
雨粒たちが
青瑪瑙の勾玉みたいに
一瞬捩れたように踊っている

バケツの中に集められ
ただ淀んでゆくのを待つだけなのは
ほんとうの幸せなのかな
などと
考えさせられたりして

居心地の良い居場所に
こだわる必要なんか
意味のない事なのかも知れないね

落ちてきて
流れてゆく

ほんとうはそれだけで
美しいのかも知れない



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