あおいえ/あらい
 
回廊の藍い絵 それは万華鏡の空であった 鼓動の海出逢った

深き谷間の野茨で道に惑い 甘糸そよ風の唄を縫い点けては
透過すると魅せる 刃こぼれは細胞分裂の衣擦れを連想させる
息つくも行き着けぬ 生みの底に シンデレラ症候群の現れ
宵闇の思い出 渦巻毎々拗れた淡雪 純心の色葉を騒めかせて
涙目の木漏れ日に空蝉の釦も弾け散る、落果速度も、いつか緩む
天の花火は頬を膨らまし、みずたまりに重なる 認め行く旅路
叩いた掌から高鳴る紅を、陽に預け赤らんで逝った空はただ、?

生と死のjamに微睡む入り江の退屈しのぎ
瑪瑙のさざ波は残影に被さる、恋人たちの落とし物
正面の教会に薄らぐ一
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