職人手仕事/りゅうさん
 
梅雨
紙がうねる
髪もうねる

本作りでいい紙に文章を印刷して
折々、束ねては紐閉じしていく
古風な感じが気に入っている
大量生産はできない

父が私の論文も本にしてくれるかと
言ってきたのでいいよと言うと
ではざっと百部くらいと

そういうとこだぞ
製本の仕方を見て百部とは
人のこと見てるのかなっていう

印刷所に頼みましょう
遺稿にならないか心配だから
その話はまた今度

巻いた髪になるのは
身体が弱っているからだとか
カールして喜んでばかりも
いられない



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