たったひとりのためだけのものぐさな神を引きずり出す/ホロウ・シカエルボク
 

青褪めて膿んだ昨日はクローゼットの右奥の隅で見事なまでに腐食した、捨てた言葉が弾帯のように連なってそのそばに転がっている、俺は聖書を読んでいた、大型電化店のセールのチラシを眺めるみたいに…激しい雨はいくつもの悲鳴を隠し、そのいくつかはなかったことになった、恨み言に化けることは無い、どうせ、無意識の退屈凌ぎに過ぎない、死のようなものがどれほど辺りを埋め尽くそうと、それは死ではない…俺の言っていることなどどうせ理解出来やしないだろう、俺はトーストを貪った、米国製のピーナッツバターと、日本製のインスタントコーヒー、洪水のニュースを見ながら、とても短い時間で…それは食事とは呼べなかった、爪を切ることに
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