恋昇り10「雨の夜」/トビラ
んは頷く。
「まず、みんなとの通信を開くね」
『どう、何か星に変化はあった?』
『ううん。今のところ何も」
『じゃあ、これから一ノ世君に通信を通してみるね』
「あっ、ある。変化あるよ。これなんだろう? 感覚的な言い方だけど、榛名さんから伸びていく線が、この場所で弾かれてるって言ったらいいのかな」
「場所はわかる?」
連座君が素早く地図を広げる。
山藍さんは指差す。
「この辺だと思う」
連座君はさらに詳しく調べる。
「ああ、たぶん、ここだな」
連座君がパソコンの画面を開いて、私たちに見せてくれる。
〈ホテル・マナセ〉
「雨降り街で一番のホテルだよ。一番の、
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