恋昇り8「きっと大丈夫」/トビラ
連絡を入れてきたんだよ。『大丈夫?』って一言だけなんだけど」
「自由休憩のとき?」
「そうそう。連座もあちこちに『眼』を付けながら。でも、正直、それで助かったところもあるんだけど」
「え? なに?」
「私さ、結局、昨日、いつの間にか気を失ってた」
「え? 気を?」
「うん。と言っても、ただ、寝落ちしたってだけなんだけど」
「うん」
「最後に時間見たとき、四時くらいだったから、たぶんそのあたりで寝てたんだと思う。それで、目か覚めたら朝の四時だったから、もうびっくりしたというか、頭の中めちゃくちゃになった。どうしようって思ったんだ。もしみんなに何かあったらどうしようって」
私は頷く。
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