恋昇り5「心配と信頼とシュークリーム」/トビラ
、通りがかりのコンビニで、気休めにシュークリームを買う。
「ただいま」
「おかえり。十一時十七分か。けっこうぎりぎりまでがんばってくれたね。ご苦労さま」
連座が部屋で迎えてくれる。
菜良雲は、椅子に座ったままうたた寝している。
「さっきまで、起きてたんだけど」
連座は言う。
そんなやり取りをしていると、大きなあくびをして、菜良雲が目を覚ます。
「おお、無事だったみたいだな」
「お陰様で」
「なんもしてねーよ。寝てただけだ」
「榛名さん、先に体調を測っていい?」
「お願い」
額に測定器をかざす。
ピッと鳴る。
私はこれがそんなに好きじゃない。
なにかバーコード
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