騙し船を障る/あらい
 
泪の鏡面には今だけが映り込むから
信じれば底は我が花園で、襤褸の帳を弾き契る旅愁でも
浮いては沈む海月たちに次ぐ、是非に明かりを下さい。

もう遅いでしょうか 君は君だけではない
すでにみえてるのだろうと
苦しいことも痛々しい姿もみなみな、嘲笑えばいい、
僕の一部で置かされ少しばかりの記憶を模倣した
それが真実だと底の其処で知ら占めていき、
それを擁いても希望だけが天上に広がるだろうから、
信じているから、未来への道を遺しながらも
ひとりは怖いので、忘れられない非を授けて欲しい。

生命とは遺棄続け、過去を着る、新しきものなどなく
死にきれないヴァンパイアのようなもの
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