しまパンえれじい/
服部 剛
の見事に投げられて 一人へこんだ更衣室
脱いだしましまパンツには 破れた穴があいており
しおれたカーテンの隙間から
杏(あんず)の夕陽が覗(のぞ)いてた
見知らぬ都会の夜
空になったコーヒーカップ
開いた手の生命線を這う 銀の汗ひと粒
「占い師さん、あいにくですが 明日を知る気はありません」
コップに生けた黄色いバラが 呼びかけるように 少し傾く
( 過ぎゆく時間(とき)は全て夢なり )
* 初出 メールマガジン「さがな。」
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