猫二匹/トビラ
る。
「結論から言うと、飼ってもいいって」
宮園さんの顔がぱあっと明るくなる。
「ホントに?、本当?」
「うん、いいって。お母さんも、前のねこがいなくなってからさみしかったから、ちょうどいいって」
「ありがとう。どっちの子にする? 笹井君が選んでいいよ」
白と三毛。
「じゃあ、こっちの白い方にしようかな」
「オッケー、じゃあ、私はこっちの三毛ちゃんね」
宮園さんは、三毛の方を抱き上げる。
三毛は宮園さんの手の中で
、もぞもぞうごうご動いている。
「ねえ、笹井君。白ちゃんの名前、私がつけていい?」
「いいよ」
「ブラン」
「ブラン?」
「そう、ブラン。いいでしょ?
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