アート作品の私でしょう/あおいみつる
 
暮れてゆく黄昏の風に舞い上がる落ち葉一枚はクリエイティブなワンカットそれぞれがアートのようなメモリー老人の顔の皺が年輪の断層のバームクーヘンそれともロールケーキの味わいの重なった記憶の走馬灯まるでエンディングのドラマのようにクリエイティブなイマジネーションとインスピレェーションのスパーク青い海の果ての果ての海に映る空の光と珊瑚の眩暈が完璧なアートのようでみとれて彷徨って酔って堕ちて底の底から覗く太陽に魅せられたアート海辺の小波に流され転がされ磨かれた無二の一粒の粒子は歴史が創った芸術作品そこに暮らす人々の暮らし若きロマンスそれを見つめて舞い飛ぶカモメも絵画のキャンバスに切り取られ描かれるアートでしょう私の部屋の隅に転がる万年筆も投げ捨てられたティシュも便器のカーブもすべてアート ビックバンも天地創造も星の瞬きも君の瞳の色もカールするマツゲも尖った顎も白い肌も風になびく髪もこの世界の全て目に映るもの見えないコロナウイルスの形状までも美しくこころ魅了されるでしょう アート世界に漂いアート作品に囲まれ暮らすアート作品の私でしょう


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