しろあと/立見春香
 
山、
というのではなく
丘の上にかつてはたっていた
城、
あとについたんだ

テッペン回った深夜のこと
ああ、
星は、
いつ落ちてもおかしくない
ああ、
まるでこぼれそうだったよ

うそだよ、
だけどなんだか
そのまたたく音が
聴こえたんだ、ちゃんと。
星々の、
まるで
美しく煌めくだけで、
さ、
ヒトの気持ちなんて
なにひとつわからない
そんなに高みにいるのに
まだ、
じぶんより
高い宇宙(そら)を見上げている

ヤツラの
歌声が、ね。

ほんとうは
黙りこくっているわたしの
つぎにしずかなはずの、ね。






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