憩の月/朝焼彩茜色
眠れぬ夜に
月から地球を眺めて俯瞰した
私は強かった
まだ今も人間であるが 愛に飢えているのか
錆を吐き出せず 溢れている 磁気も強烈に
男と女の創りの誤差如きに 己で己の心臓を長い爪で
掻き出して 血まみれに踊っている 哀しみに揺れ
変えられないものを変えていこうと企む 鷲の爪 俯瞰
君は強かった
月から地球を眺めていた
幼さと若さを融合させ バランスを保ち羽ばたいていた
生まれたての雄飛だった
眠れぬ夜に
蓋の出来ない怒りに
最愛の人に受け止めてもらえない虚しさの意味ある贈り物を
問わずに
月から地球を眺めて
心のよりどころを さだめている
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