鬼灯少年/瀧石夢真
 
ある所に少年がいました
少年はいつも元気に暮らしていました
朝早くから起きて水を汲み
それを終えたら鶏の卵を取りに行き
そして、母親と一緒にご飯を食べる
それが少年の日常でした

村の人達も少年をとても可愛がっていました
そして、いつも少年は褒められると
顔を真っ赤にするのです
そんな姿から彼はほおずき少年と
呼ばれるようになりました

そんなある日、突然少年の母親が死んだのです
少年はずっと泣いていました
少年は一日中ずっと泣き続けました

次の日、少年は嘘をつくようになりました
ある時は、誰かが倒れたと嘘をつき
ある時は、狼が来たぞと
とある時は、自分が病気にかかったと

それから村で少年は
虐められるようになりました
時には川に落とされ
時には石を投げられ

それでも少年はずっと笑っていました
ずっと一人で笑い続けました
そんな姿を見て、村の人はこう言いました
鬼灯(ほおずき)少年と





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