宇宙の斧/朝焼彩茜色
常識という固形物を刷り込み過ぎて 生きて来たのかもしれない
時代が真っ二つに割れそうで 揺らいでリズムを刻んでいる
流れるものの不動さを額に握りしめて 呟きの馨りを出す
昆虫のように
私の気持ちは小さな斧
星の数ほどの流れるものの中で斧を振り回し 軌道に乗って自ら飛んで来た
羽根を閉じ着地した 魂を包んで命を灯して
人間を超えたい昆虫
私は人間を超えたい小さな昆虫
もう少し斧の先に生命の源を放ちながら
振りかざして
この世を 全うし 始める
常識のオブジェを今までの心臓と捉えて
真っ二つに斧を頭上から
落とす
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