マスター。スレイブ。/竜門勇気
 

ぼくは、その日もいつもと同じルーティンでもって一日の終りを迎えた。
右からくる半導体に、こっちへ行くといい。
なんて言いながら一日を過ごし、冗談でなければそれがぼくが食う飯を買うためにする唯一の手段だった。
この部屋を出て、数分歩いたなら冗談を笑う気は失せる。
財布に中身は軽くなる。何か意味のあることなんだろう。
ぼくは、運命を呪う。

なにか大切な言葉を喋ってる気がする。
政治家のやりたいこととかを聞かされる。
大事なことさ。まったくもって異論はないぜ。
年寄と若者はお先真っ暗だ。
若者だったときにそれはわかってたし
年寄りになってもそれがわかる。
ぼくは運命を呪う。
かつて祝福の祭壇をもってそれらを崇めてたことも忘れて。

ぼくは今日の終わりに肯定的な態度で審判を下す。
なにか妙なことは起こったが、誰の目もなかった。
原因不明の宙ぶらりん。
いつか思ったように、いつか思われる。
いつのまにか持ってたみたいに、いつのまにか終われてしまう。

季節と花は
季節と花は

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