冬の窓/タオル
陽のあたる場所がすこしずつずれてきた
おとのないふゆ
そらの色はぜんめつし、
、、、
青なんていわないでいいのだ 透明のかさなりであろうと、
もうそれ以外のなにものでもない
すべての頭上のとおく
あるいは窓ぎわでちいさくまたたくように光る
ふゆはとてもよく仕込まれている
果実はつねに暖色で
蜜柑、柚子、レモン…
朝、ぬくもりのいろを手にたずさえて
立っている
若者か年よりかわからない距離で
影だけがくっきり刻みこまれている
石のうえにみっつ、レモンがあった
知らない人間が増えた町
おおきな犬がときどき吠える
見えない何か、
はるか遠くからくる鳥たちが乗る気流を感知したか
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