晩秋の笑顔/st
名残りおしそうに
山々を赤黄橙に染めながら
秋が去ろうとしている
いわし雲を飾った
高く澄む青空の舞台に
赤トンボが舞い
やがて北風が
冬をつれて来るまでの
ささやかなひと時を
楽しむように
おだやかな陽ざしと
やわらかな風が吹くなか
コスモスたちが彩る道を
君とドライブする
行く先は
もう雪をいただく
山々のふもと
はるか北の彼方から
やって来たばかりの
白鳥たちの湖へ
今年もまた
餌の食パンを
いっぱい用意して
君の子供じみた笑顔に
逢いにゆく
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