あ、/AB(なかほど)
 


痛覚レセプタ

ちょびひげのおじさん、今でもフィルムの向
こうから笑わせてくれる。拳を振っている。
誰もの幸せのために戦っている。そのときに、
必ず痛くなるものをさらけだしている。足元
には花が咲く。そのために振り上げた拳は、
空をつきぬける。

それは
人の親に必要なものです
人の子に必要なものです
人を愛する者に必要なものです
人に愛される者に必要なものです



  っと

聴こえるはずのない声が
聞こえて
それだけで
泣いてしまいそうだった




扇風機にコエ


あ あ あ あ ぁ


Hくん

君の真似
[次のページ]
戻る   Point(15)