ルーツ/シホ.N
ギブアップを
何度合図しても
伝わらない
むこうから来る
暗示も
途絶えがちで
僕はもはや
見捨てられた
たどり着いた所が
遠すぎた
はるかどこかに
存在するはずの
僕の親玉
離れすぎて
もうその姿も
忘れてしまった
託されていた
世界の謎は
わからないまま
見放された僕は
拠って立つものもなく
死ぬも
生きるも
ただそれだけ
命の
過程も果ても
ただそのまま
大きなものに
潰される
何ものかに
まきこまれていく
まぼろし彼方に
なんでもない朝が
絶望とあいまってゆく
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