魂の試練/ひだかたけし
 
脈拍が異常に速い
肉体が何処かに
逃走したがっている
あるいは魂が

真夜中、突然飛び起き

巨大な虚無の穴開いている
闇に、平板な闇に
恐怖、恐怖、只恐怖

上下左右、空間意識喪失し
己の存在、剥き出しに晒され
肉の造形、どろどろ崩れていく

[途上なのだ 、 魂の途上なのだ]
ー内なる声にひたすら耐える


また夜が深まっていく
魂の意志、
私に与えられた試練。


戻る   Point(6)