楽園への手引き/梅昆布茶
 
楽園への切符をかった
でも誰も待っていないだろうとおもった

楽園への切符を売って
一冊の本を手にいれた

普遍性への手引きという
ちょっと手擦れのある素敵な本だ

ぼくたちのちいさな歴史は
増幅のない淡々とした

それでもやっぱりきちんとした
足音なんだと思う

人間は単純なものではないのにね
カウントされて鍋に放り込まれて

ぐつぐつ煮えるだけなのかもしれない
















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