貝売りの唄/
帆場蔵人
欠けてしまった二枚貝片われさがし
ひとひらひとひら、と夜に鳴き笑う
悲しみが過ぎると諦めがふりそそぎ
空になってしまったら笑うしかない
欠けてしまった
二枚貝、誰もみな二枚貝
ひとひらひとひらひとひら、と
鳴いては
笑い生きて死ぬ
欠けてることは
諦めて
孤独に真珠を
みがくのさ
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