さよならとひきわらい/
DFW
さよなら ´
入り口も出口もなく 近さも遠さもない声の内にあなたの裸体は張りついている
通り雨のような服のなかをあなたは歩いて帰り 、わたしは通り雨のような服の袖口であなたを見失う
ひきわらい ´
朝でも夜でもなく 深くも浅くもない明け方についらくしたまばたきが床でピチピチ跳ねている
一瞬で遠ざかるひきわらいから帰ってくる
あなたの暗さはあたたかさだった
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