アナーキーインザ2LDK/カマキリ
月に光る草を見つけた
君の持ってきたビニールシートが
魔法のように浮き上がっていた
口では言わない言葉の
墓場のような気がしていた
お互い様かもしれないが後で言うことにするよ
自分の中の水槽はため息でいっぱいだ
飛び立つときに邪魔かもしれないが
もしかしてそれにも気づいてしまっているのかな
君の大きな熱は
いつかの鎖になってできることを少なくさせる
たとえば今、戦争が起きたって
ありふれたことひとつ言えやしないだろう
だからぼくはまくらだけ用意して
ここで眠ることにする
変えちゃいけないものもあるな、なんてこぼしながら
なにもかもについていけないぼくを
どうか
リビングのソファごしに笑ってくれ
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