石のおんな/
すいせい
いしを抱いて夜を
ひたす
そして そめられていく
呼吸を ほのかに名付けて
あなたはうまれたのでした
ちぎれるように 風をおこして
春だとか夏だとか
うんざりするような
軽さに 季語は座り
あせじみた羽衣を
植物の枝に かけて
わすれ て しまいましたか
くくられた いのちの
そのじせいを
磁石をおとして
めぐるつむじ
うちがわにある みずの本流を
愛せるのでしょうか
にぎりこまない ちいさなて
矮小なむしのような
[
次のページ
]
戻る
編
削
Point
(7)