置き去りにされた筆の言葉/
印あかり
置き去りにされた筆は
黴びて、いいにおいを放ち
窓の隙間から吹き込んでくる青空は
甘く舌に転がりこんでくる
永遠を誓うように
誓われた永遠はキャンパスの上で
苦しみにのたうち回り
やがて、死ぬことばかりを考える
「それでも生きていくんだよ」
と、囁きが聞こえた
わたしは
青い絵の具をきゅっと絞り出す
永遠はキャンパスに埋まり
寝息をたてはじめたよ
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