ハチの情/
服部 剛
一心不乱に庭の草をむしる中
訪れたアシナガバチが 数秒間
目線の先を漂い
静かに通りすぎていった
おととい
合羽(かっぱ)で全身をまとい
屋根の下にぶら下がる、ハチの巣へ
殺虫剤を噴射!
(僕はそっと 手を合わせた)
遮二無二汗する…僕を
刺さずに去っていった
アシナガバチ
もしや
情(なさけ)とやらがあるのかな
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