バカンスのビーチ/ああああ
 
(その背後に普段使いの言葉では表せない世界が音漏れする証言をそのままお届けする。手の混んだ表現じゃ曖昧になる。ベーコンの両面みたくカリカリに焼く。)

珊瑚の岸辺。擦りむいた肘で上半身を支え、背の高い椰子が霧の中に斜め、伸びてるのを見上げ、ゆっくり起き上がると、景色はまるで読めないアルファベットみたいに思えてパスポートを探そうとするのをすっと諦めた。何年も昔にキャタピラを走らせたかのような轍のたよりない名残を、よろよろとたどって、きっといつかどこかにたどり着くだろうとなんとか頑張ろうとしたのもつかの間、疲労した足が脚気みたくもつれてワンテンポ遅れて睡魔に襲われて、砂の上にそのまましゃがみこんで
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