彷徨/両性具有
 
詩を書くことで
何をしようとしているのか
何を目指しているのか
誰になろうとしているのか

詩を書くことが
何か格式ばった神聖な儀式であるかのように
錯覚し自惚れた過去の自分から
こんな問いを授かった夜更け…
ぼくもまたぼくで
人々の手垢だらけの
そんな堂々巡りな問いに
真面目に考えて答えを送ったりする

詩を書くのは
自分のなかに迷い込むためだ
そして
迷い込んでゆこうとすることが
人間の性だ
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