苦しみが頓挫する。/杏っ子
 
疲れても疲れても、上乗せされる日々に
欲しても欲しても、満たされない願望に
憤りを感じる。
重荷だ。毎日の全てが。
谷底だ。マンションの階段を掃除していた日々。
信じられないくらい可愛い子どもを連れた
母親、と、その母親から放たれる幸せの余韻を
嗅ぎながら、来る日も来る日も廊下を掃除した。
バスから眺める、赤ん坊を抱いた母親を。
スクールバスを待つ親子の集団を。
私の日々はここが限界なのではなかろうか。
教えてよ。苦しみの終わりを。
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