複雑性PTSDという病、メンタルハラスメントにあってからの再発と回復/田中修子
虐待や苛めに遭えば、PTSDを罹患するのは当たり前である。自身の病識を持って回復し、生き抜く「サバイバー」という言葉があると。
メンタルハラスメントという単語は私の造語である。
しかし、私の友人にも、レイプ被害を克服しようとする精神科医とのセッション中に、精神科医に性的な被害を受け、その精神科医を通じての回復が不可能になった子がいた。あれを一体何と名付けるかといえば、メンタルハラスメントというのがしっくりくるだろう。彼女は結局、慢性貧血からの心臓肥大で、季節の変わり目に心臓発作で亡くなるというある種の完全な自殺を遂げた。その友人は幼児期から家庭内で性暴力を受けていた。彼女が複雑性PTSDと
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