私を守るための偽りのペルソナ/ムウ
 
上書きされるペルソナは私を守る城壁

すれ違う人たちに植え付ける異なるペルソナ

水もなく育まれ伸びすぎたつるは

私自身を守りつつ 首に絡みついてくる

いずれ制御を失い蝕んでゆく


代用品の使いやすさに溺れて純正品の価値など

無に近いほどになる

テンプレートが有り余るせかいのなかで

オリジナリティを構築する意味さえも

設計図も膨大な紙屑の中に埋もれてゆく


複製の中で辛うじて息をしている私は

守られているの

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