生きてきたこと:Part 2.1/由比良 倖
 
ーを貼っていた。ラブライブのポスターだ。まるで死体みたいに見えた。何故か僕はそこに描かれているキャラクターを声優の名前で覚えていて、しかも、声優の名前を間違えて覚えていた。冷静になれば、ちゃんと名前を言えるのに、何故か、キャラクターを見るたびに、違う名前に「見える」のだ。それから、あらゆる服が人の抜け殻に見えた。死体を見る不気味さに見えた。僕は気が確かであることを確かめるために、よく知り合いの名前を思い出そうとした。なのに、誰の名前も思い出せない。友人の存在が出てこないときもあった。僕はときどき起きたままで悪夢を見ていた。地球の中からランダムに何十人か選ばれて、殺しあいのゲームに参加するのだ。僕は
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