正しい横顔/
カマキリ
獣に潜む
重ねた月から指が泳ぐ
次の言葉を
無かったことにしますか
銀紙で包んで
しまい忘れた声の在り処
耳を澄ましても
体のコードが伸びるだけです
見せたいものは何もないのに
手が離せない
地獄より低くなる歌が
水面に跳ねて続けば
抱き合う影と影のすきまで
そのあくびにくっついて
夜が来る
振りほどいた痺れと
消したい夢の中で
あなたの正しい横顔が
甘い印になって
狭い視角になって
沈んでいきます
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