挽歌/葉leaf
−−S.T.へ
ここが君の生まれた町で、ここに君の悲しみは埋まっている。太陽の季節、君は夜の闇の中をさまよい、漆黒の季節、君はより深い黒を求めてさらに奥へと下って行った。引き金を引いた犯人は社会に紛れ込み、代わりに傷を負った君が同時に罪も背負った。ここが君の生まれた町で、ここで君の審判が行われた。
君の敗北はいつでも美しかった。そこには必ず血が通い、純朴さと誠実さが宿っていた。君の敗北はいつでも倫理的に正しかった。君はあらゆるものと戦闘していて、敗北は五月雨のように続いた。君はいつでも武器を持たずに、たださまようものとしてさまよいが果てると同時に敗北した。そして敗北は
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